テンプレート化する社会

僕の住む金沢は、独自の伝統文化や芸術をもつ街で、他の地方都市とは違う色を出している観光地だ。

しかし北陸新幹線が開通する前から、観光客がどっと押し寄せることを見込み、街や風景が少しずつ変化し始めた。

駅や繁華街は、おもてなしを合言葉に改装された。
綺麗なビルが立ち並ぶ。

新幹線開通後は、予想以上に混雑し、観光地も賑わうようになった。
それは活気があって、良いことだと思う。
でも何か見覚えのある街になってしまった。
よくある地方都市と同じ景色になってしまったのである。

昭和臭い建物のほうが味があって良かった、とうわけではない。
なんだか他の街と同じにおいがするようになったことが残念に感じるのである。

テンプレート化された街。

しかし考えると街だけではなく、
家も暮らしも元々テンプレート化されているのに気がついた。

テンプレート化された服に着替え、
テンプレート化されたご飯を食べ、
テンプレート化された仕事をこなし、
テンプレート化された家につく。

テンプレート化された会社、暮らしからずれた行動をとると、
変な眼で見られる。
その周囲からの好奇な眼差しを受けながら暮らすのは、とても精神をすり減らす。
でも、何かを残せればそれで良いのだと思う。