それでも経営者はテンパる『ヤバい経営学』

肉体労働、営業、経営者は僕のやりたくない職業のトップスリーだ。
経営学は僕の中で経済学に次ぐ無知の領域で、最初にどの本を読めば良いか随分迷った。
本書を最初に選んだのは、タイトルにインパクトがあったからだけど、著者の軽快な口調と皮肉を含んだ文体が面白いからだ。

結果的には著者も言うように、コレを読んだからって優秀な経営者なれるわけでもなく、
経営学に詳しくなるわけでもない。

ただビジネスの世界は思うほど合理的な緻密な戦略をとって動いているわけではなく、
大企業の経営者が必ずしも優秀ではないのがわかった。

新聞紙がなぜ大きいのか。
そこには集団慣性が働く。
なぜ成功し脚光を浴びた経営者が、その後転落するのか。
そこには自惚れが産まれるから。

ISO9000という言葉を初めて聞いたけど、実はイノベーションの妨げになっていること。
人件費の削減は長期的には成功せず、副作用のように在籍する社員の心を蝕むこと。

様々な会社をリサーチしてヤバイ経営をしている企業の実体を教えてくれる。

客観的に見れば、何でこんなことに気づかないのかと言いたくなるけど、経営者も普通の人で、超人ではない。

業績をあげれば調子に乗るし、赤字が続けばテンパって迷走してしまう。

経済も経営も人が動かしている。
だから合理的に動くはずもないのだけれど、当の本人たちは必死なのだ。

実際に起きた、もしくはこれからも起こりうるビジネスを違った視点から見ることができ、これだけでも十分価値のある内容だった。

僕も小さい街に住む一社会人だけど、人件費削減の対象にならないよう、
非合理的な社会を受け入れつつ、ちょっと違う視点を持って生きようと感じました。