僕は本が嫌いだった その4

それ以来、少しずつだが自分でも本を買って読むようになった。

最初は昔からの宇宙好きの名残りがあり、SF小説を読むようになった。
アーサー・C・クラークやHGウェルズなど海外の作家で有名な作品を読み始めた。
だけど内容が難しく、いまいち面白さを感じなかった。

何故かわからないけど有名なSF作家は外国人のみと先入観があった。
そこで小川一水、野尻抱介、堀晃など日本人のSF作家に出会い、読み漁るようになった。
恐らくこのへんから人に勧められて本を読むのではなく、「自分で本を探す」ことができるようになったのかなと思う。

また会社の近くに青山ブックセンターという一風かわった本を売っている店があり、仕事が早く終わった日は必ずと言っていいほど立ち寄るようになった。
話題の本、今売れている本はあまり置かず、アートやデザイン、サブカル系の本が多く、漫画も話題の漫画、売れている漫画ではなく、純粋に面白い漫画が置いてあった。
1〜2時間は平気でいたと思う。

流行の本はあまり好きになれない僕にはぴったりの場所だった。
今でも気づいたら2時間くらいは本屋や図書館にいるときがあるけど、長時間立っても平気なのは、この頃の習慣が身についたせいだろう。

こうして「自分で本を探す」という行為が習慣になってから、SF小説や宇宙だけでなく、純文学、海外文学、哲学にも興味の幅が広がるようになった。
本屋や図書館で見かける本の群れを見ると、自分がいかに無知なのかがよくわかる。
でもこの気持ちは自分を卑下しているのではなく、ワクワク感に近い。

他の人から見たら、読書が趣味になるには遅い年齢かもしれないけど、これはこれで良いのではないだろうか。

あとは読書する時間をいかに確保するか、仕事関係の本は読書と言って良いのか。
自分にもたれかかる問題は消える事はないけど、いつかまた考えよう。