はじめてまなぶ『経済学-課題解明の経済学史』

以前読んだ『本をサクサク読む技術』で、経済については知っておいた方が良いと書かれてあったので、初めて経済本を手に取りました。

僕は経済学には全く興味がなく、オマケに全くの無知だったのでどれから読み始めればよいかわからず、とりあえず簡単な経済史について勉強しようと思いました。

何故今までこの分野には手を出さなかったかというと、経済学自体が胡散臭く、年末になると『来年の日本経済はこうなる!』とか『世界経済破綻!』とかいう本が陳列され、ほとんど当たることなく終わるので、経済学者の言うことがイマイチ信用できないからです。

おまけに政治経済は理屈よりも感情によって動く側面もあり、戦争や災害など予測できない事体もありうるので、未来の経済を予測することは出来ないと思うからです。

しかし学問の歴史は浅いとはいえ、世の中には経済学という分野がある以上、きっと何かの役にはたっているはず。

本書は特に難しい専門用語を使わずに平易な文章で教えてくれるので、入門書としては良いかと思います。
アダム・スミスとかケインズとか名前しか知らなかった僕にはよいレベルでした。

経済学の土台には哲学や倫理学があるところは面白かったです。ロックやヒュームなどの哲学者の思想が反映され、『道徳感情論』『国富論』といった経済学には欠かせない本があるわけで、現在と昔の思想は地つづきで繋がっていることが改めて実感できました。

後半には日本の経済学の歴史にも触れています。

古くは福沢諭吉の教えに始まり、旧帝国大ではマルクス主義に傾倒する学者や学生が多かったなど、日本の経済学の始まりも知ることができました。

何気に最後の1ページは、日本の現在の経済学界を憂いている著者の訴えを垣間見ることができました。
日本には優秀な経済学者ができても経済評論家を本業としたり、政治政策に加わるなどして本来の経済の研究をしなくなる人が多いそうです。
歳をとっても好き嫌いせず日々勉強あるのみだなと思いました。