写実主義的な物語『ドルジェル伯の舞踏会 』

日本文学に多大な影響を与えたとされるレイモン・ラディゲの遺作。

フランスの貴族階級の社交界を舞台に、青年フランソワ、ドルジェル伯爵とその夫人マオの三角関係の物語。
フランソワとドルジェル伯爵の友情と仲睦まじい夫妻への羨望。そこからの禁断の恋の始まり。
とにかく緻密な心理描写がスゴイ。
メインの三人だけでなく、サブキャラの心理描写も事細かに描かれています。
舞台背景や人物の外見の描写は少なめなので、人物の細かい心境の変化が物語の大半を占めています。
なので普段は何してるのかわからず、のんびり昼食をとってくつろいだり、夜は晩餐会に出席したり、旅行に行ったりと、優雅な暮らしをしている場面は基本読者まかせで、あくまで心境変化を楽しむ内容です。
200ページ程度だけど、心理描写が想像以上に内容を濃くさせてボリュームが多く感じました。
正直途中で息がつまり、ガス欠してしまいました(笑)

radiguet

レイモン・ラディゲとしては『肉体の悪魔』に続く2作目で、この物語は20歳で書き上げたというから驚き。しかしこの年に急逝します。
かの三島由紀夫は「ラディゲのような生き方をしたかった」と言っていたそうで、日本の文学に影響を与えましたが、文学には疎い僕には正直難しい内容ではありました。

画像:wikipedia