美術の基礎知識本『西洋美術史』

デザインの基本を知るには歴史を知る必要があると思います。
僕は美術とデザインは基本的には別物と考えていますが、やはり絵画や彫刻など美術の長い歴史があってこそ今の商業デザインが産まれたわけで、全く無関係ではないのかなと思い手に取りました。

この本は紀元前の古代美術から現代のポップアートまでをコンパクトにまとめてくれているので、入門書としては最適です。
おまけに全ページカラーで年表までついていて、値段もお手ごろです。

ただ学校で習う教科書のようなものなので、全体としては少し単調ではあります。
特定の時代や人物を深く解説せず、あくまでどの現在までの歴史をフラットに姿勢で教えてくれます。

目次をたどると以下のような構成になっています。

第1章 原始美術と古代オリエント美術
第2章 ギリシア美術とローマ美術

第3章 中世1 初期キリスト教美術・ビザンティン美術・初期中世美術
第4章 中世2 ロマネスク美術・ゴシック美術

第5章 イタリア初期ルネサンス美術・15世紀の北方美術
第6章 イタリア盛期ルネサンス美術・マニエリスム・北方ルネサンス美術

第7章 バロック美術・ロココ美術

第8章 近代1 新古典主義・ロマン主義・写実主義
第9章 近代2 印象主義・象徴主義・後期印象主義

第10章 現代1 世紀末から二十世紀
第11章 現代2 第二次世界大戦後
第12章 現代3 現代アートの多様な展開

このようなスタンスの本でもダ・ヴィンチ、ラファエロ、ミケランジェロらが活躍したルネサンスについて他の時代より多く解説されているのは、この時期がいかに美術史に影響を与えたかを物語っています。
この中でさらに自分が知りたい所は他の本を参考にして、知識を深めれば良いかと思います。

以前ヨーロッパに旅行してイタリアのウフィツィ美術館、バチカン、フランスのルーブル美術館、オルセー美術館に行った事があるのですが、この本を読んで美術史の骨格を把握してから行けば良かったなあと後悔しています。
その時は「あ、これ見た事あるな」程度だったけど、事前に時代背景を知っていれば、リアルで鑑賞できた名作もまた様々な視点から楽しめたのに、、、と思っています。

画像:wikipedia